左右差の大きい眼瞼下垂症について

左の方が重症な左右差のある眼瞼下垂の症例です。このような場合に重症な左眼だけ手術すると、一見すると正常に見える右眼の瞼の開きが悪くなる現象が生じます。
そのため本症例でも左右両方の眼瞼挙筋前転術を行っています。術前と比べて開瞼の左右差が改善しているのが分かります。

『ヘリングの法則』といって、まぶたは大脳皮質からの収縮シグナルを左右同程度受けて動きます。神経や筋肉の動きが左右完全に独立しているのではなく、ある程度左右協同的に支配されています。眼瞼下垂を生じると、少しでもまぶたを開けようと左右両方の眼瞼挙筋へ収縮シグナルが多く大脳皮質から発せられます。このような状態で重症な左眼だけ手術をすると、視野が改善するため収縮シグナルが左右両方減少します。すると過剰な収縮シグナルでなんとか開いていた右眼が逆に下がってしまうシーソー現象が起きてしまいます。

- 副作用(リスク)
- 皮下出血班、左右差、瘢痕、外反、ドライアイ
- 費用(手術代)
- 両側14,400円
(負担1割の場合) - 治療期間
- 術後約1週間で抜糸


長年ハードコンタクト使用されていた方です。左右どちらも下垂が認められますが、特に右が重症です。左右の眼瞼下垂手術(挙筋前転法)を行っております。
- 副作用(リスク)
- 二重幅や形態の左右差、三重、予定外重瞼線、外反、ドライアイ
- 費用(手術代)
- 両側43,200円(自己負担3割の場合)
- 治療期間
- 術後約1週間で抜糸

約5年前から右上眼瞼のまぶたが徐々に下がってきたため当院を受診されました。『へリングの法則』によって、左眼はやや過開瞼になっているように見えます。本人の希望もあり、この方は右のみの眼瞼下垂手術(挙筋前転術)を行いました。

上の写真は右眼の挙筋前転術の術後1カ月後です。術後1カ月で手術した右眼の二重幅はまだ少し腫れて幅が広く見えます。上方視でも開瞼力の明らかな改善を認めます。逆に手術をしていない左眼は過開瞼が改善され、術前よりもやや下がったように見えます。

術後3カ月の写真です。左右差は残りますが、右眼の二重幅は術後1カ月と比較してやや狭くなり右眼に近づいたように見えます。
- 副作用(リスク)
- 二重幅や形態の左右差、三重、予定外重瞼線、外反、ドライアイ
- 費用(手術代)
- 右眼のみ21,600円(自己負担3割の場合)
- 治療期間
- 術後約1週間で抜糸
