YUKI皮フ科形成外科

レチノールとは?トレチノインとは?

レチノールとはビタミンAのことです。ビタミンAには細胞のターンオーバーを促進し、古くなった角質を排出し、皮膚の色調を整える働きがあります。また線維芽細胞を活性化し、コラーゲンやヒアルロン酸の生成を促進し、ハリや保湿力を向上させます。



トレチノインとはビタミンAの誘導体でレチノイン酸とも呼ばれます。レチノールの生理活性の強さを1とすると、トレチノインはその50〜100倍の強さがあるとされています。トレチノインはその生理活性の強さから、化粧品や医薬部外品への配合は認められていません。
レチノールはトレチノインの前段階の物質であり、肌への作用はトレチノインと比較するとマイルドです。それでも使い始めは『レチノイド反応』という、塗布した部位の肌の赤みや落屑(皮むけ)が生じます。

【ビタミンAの働き】



・老化からのお肌を保護
紫外線からのダメージを保護しコラーゲンの損傷を抑制します。
・表皮細胞の成長を促進
表皮の厚みがまし、ふっくらと健康な肌へ導きます。
・ターンオーバーを正常化
古くなった角質を排出し、皮膚の色調を整えます。
・皮脂分泌の抑制
皮脂分泌が減少し、ニキビの改善へ導きます。
・繊維芽細胞を活性化
コラーゲン、ヒアルロン酸の生成が促進され、ハリ・保湿力の向上やシワを軽減します。


ハイドロキノンとは?



ハイドロキノンは、イチゴやブルーベリー、コーヒなどにも含まれる物質です。メラニン合成酵素であるチロシナーゼの阻害剤であり、シミの原因であるメラニン生成を阻害します。

皮膚断面図

メラニンは紫外線から肌を守るために、皮膚の基底層に存在するメラノサイトという細胞内で作られます。メラノサイト内にはアミノ酸の一種であるチロシンが存在し、このチロシンが、チロシナーゼという酸化酵素により、ドーパを経てドーパキノンへと代謝されメラニンが生成されます。この過程を阻害することで、紫外線を浴びてもメラニンを作られにくくします。

ハイドロキノン

またハイドロキノンには、メラニンを作るメラノサイト自体を減少させたり活動を弱める作用もあるとされています。

濃度が高いハイドロキノンを使用すると、皮膚炎やアレルギーによる赤みや痒みが出現することがあります。また長期間使用を続けると、白班が出現するリスクが上がったり、ハイドロキノン自体の作用が出づらくなることがあります。

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